十区七山(じっくななやま)とは、江戸時代に泉山磁石場から採れる陶石の使用を許された、有田の特定地区を指す言葉です。

十区(じっく)

「十区」は、泉山磁石場に隣接し、陶石の採掘や加工を直接行っていた以下の10の地区を指します。

  • 泉山(いずみやま)

  • 中樽(なかだる)

  • 上古平(かみこひら)

  • 応法(おおぼう)

  • 中ノ原(なかのはら)

  • 本古平(ほんこひら)

  • 白川(しらかわ)

  • 赤絵町(あかえまち)

  • 稗古場(ひえこば)

  • 岩谷川内(いわやごうち)

七山(ななやま)

一方、「七山」は、山間部に位置し、窯業が盛んだった以下の7つの地区を指します。

  • 外尾(ほかお)

  • 黒牟田(くろむた)

  • 大木(おおぎ)

  • 南川原(なんがわら)

  • 広瀬(ひろせ)

  • 一ノ瀬(いちのせ)

  • 大川内(おおかわち)

この「十区七山」という区分は、有田焼の生産体制が厳格に管理されていた、江戸時代の歴史を物語る重要な用語です。