漆器(しっき)とは

漆器(しっき)とは、主に木地に漆(うるし)を塗った工芸品を指します。

漆器の歴史と日本文化

法事の席や懐石料理で使われる汁椀やお盆、箸を思い浮かべていただくと分かりやすいかもしれません。漆器は食器に限らず、道具やインテリアなど、幅広い分野で用いられています。

漆器といえば赤や黒を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、近年では白やゴールド、グラデーションなど、表情豊かな色や仕上げのものも見られます。

磁器に比べて熱が伝わりにくく、熱い汁物を入れても持つ手が熱くなりにくいことも、提供時の扱いやすさにつながる、漆器ならではの特徴です。

漆器の歴史はとても古く、日本では縄文時代にはすでに、漆を使った道具が存在していたことが分かっています。漆は接着剤や防水材としても優れており、木や道具を保護するための「生活の知恵」として発展してきました。

漆は湿度によって硬化するため、日本の気候と相性が良く、乾燥した地域では湿度管理などの設備が必要になります。

陶磁器が英語で「CHINA」と呼ばれるのに対し、漆器は「JAPAN」と表現されることもあり、日本の文化を象徴する存在のひとつとなっています。

日本の漆器産地

日本の漆器産地としては、輪島塗(石川県)が高級漆器として広く知られています。一方で、生産量という点では、越前漆器(福井県)や山中漆器(石川県)などが大きな割合を占めています。

現在、一般的に流通している漆器の多くは、こうした国内産地で生産されたものに加え、 近年では海外(中国など)で生産されたものも増えています。

本漆と合成塗料の違い

また、漆は木だけでなく、紙・金属・合成樹脂などにも塗ることができ、これらも広く「漆器」と呼ばれています。生活様式の変化に伴い、現代で一般的に流通している漆器の多くは、素地がプラスチック製のものです。100%木地の漆器は、現在ではかなり希少な存在と言えるでしょう。

「漆器」と聞くと、すべてが天然の漆を使っているように思われがちですが、現在流通している漆器には、大きく分けて本漆と合成塗料(カシュー・ウレタン・ラッカーなど)のものがあります。

本漆は、漆の木から採れる天然素材で、塗って乾かすのではなく「湿気によって硬化」するのが特徴です。完全に硬化すると、安全性が高く、非常に丈夫で、使い込むほどに風合いが増していきます。

一方、合成塗料は工業的に安定した品質を保ちやすく、色や仕上がりの均一性、量産性に優れています。そのため、現在一般的に使われている漆器の多くは、合成塗料によるものです。

どちらが良い・悪いという話ではなく、 用途・価格・扱いやすさによって選ばれている、というのが実情です。

プラスチック素地が主流になった理由

現代の漆器で、素地にプラスチックが使われることが多い理由は、とてもシンプルです。

  • 割れにくい

  • 軽い

  • 反りや歪みが出にくい

  • 安定した品質で大量生産ができる

その結果、現在100%木地の漆器は、手間とコストがかかる分、価格も高くなり、「特別な漆器」として扱われることが多くなりました。

Studio1156で扱っている漆器について

飲食店のお客様のご利用も多い当店では、食洗機対応の漆器を積極的に取り扱っています。 食洗機対応の漆器は、耐熱性のある素地素材と塗りを施したものです。

扱いやすさ・耐久性・コストバランスを重視した漆器をご提案しています。

漆器のお手入れ方法

漆器のお手入れに、特別な道具や技術は必要ありません。

日常的に「使って、洗って、拭く」。このシンプルな積み重ねが、漆器を良い状態に保ついちばんの方法です。

「大事だから」と棚にしまい込み、たまにしか使わないよりも、定期的に使うことで、漆の表面は安定し、状態も保たれやすくなります。

最後に

漆器は、決して敷居の高い存在ではありません。 素材や作りの違いを知った上で、自分の暮らしに合ったものを選ぶ。 それだけで、ぐっと身近な器になります。

当店の越前漆器はこちら