器の底で、三人の唐子が微笑む。食卓を小さな舞台に変える、遊び心あふれる波佐見焼の高台皿
両手でそっと包み込むように持ち上げると、17.5cmという手頃なサイズ感に、360gという心地よくも確かな重みが指先に伝わります。長崎県・波佐見焼の名窯「洸琳窯(こうりんがま)」が手がけたこの器は、表面に京都・高山寺に伝わる「鳥獣人物戯画」が伸びやかに描かれています。しかし、最大の魅力は器の裏側。3人の閑人(唐子)たちが器の脚となり、一生懸命にお皿を持ち上げているという、なんとも愛らしくユニークな造形なのです。つるりとした磁器の滑らかさと、閑人たちの立体的な手触りが指に馴染み、いつもの食卓を料亭の一室のような特別な空間へと変えてくれます。飾って眺めたくなるほどの芸術性を持ちながら、日々の暮らしに寄り添う強さも備えた、類まれなる一枚です。
五感を満たす、使い込むほどに馴染むなめらかな質感と心地よい安定感
使い込むほどに実感するのは、波佐見焼特有のなめらかな質感です。表面を優しく撫でると、ガラス質を含んだ釉薬が吸い付くように指をすべり、洗うたびに愛着が増していきます。お箸やカトラリーが触れた際に響く「チリーン」という高く澄んだ音は、長く使っても変わらない上質な磁器の証。360gというしっかりとした重みは、テーブルに置いた際に抜群の安定感をもたらし、立体的な三つ脚でありながら食事中のガタつきは一切ありません。縁のなだらかな反りは、配膳や片付けの際にスッと指がかかりやすく、毎日使うからこそ気づく計算された心地よさがあります。
いつもの料理を「ごちそう」へと昇華させる、余白と高さの魔法
この器を食卓に迎えてからというもの、いつもの料理がパッと華やぐ舞台へと変わりました。約17.5cm(5.5寸)というサイズは、一人前の天ぷらや、ふっくらと焼き上げたお魚、お造りの盛り合わせなど、驚くほど出番が多いのです。染付による深い藍色の線が、衣の黄金色や新鮮な食材の赤や緑を鮮やかに引き立ててくれます。また、約4.8cmの高さがあることで食卓の景色に立体感が生まれ、来客時に和菓子や抹茶スイーツなどを乗せると「素敵な器ね」と必ず褒められる、頼もしい存在です。
職人技の極みでありながら、日常使いのリアルに応えるタフな実用性
鳥獣戯画の緻密な手描き風の絵付けや、3人の閑人を象った見事な細工は、「洸琳窯」の職人による卓越した技術の賜物です。これほど芸術的でありながら、毎日のように「電子レンジ」や「食洗機」へ入れても全く問題ないタフな実用性には、本当に助けられています。使い始める前に一番気になっていた収納(スタッキング)についてですが、3つの脚があるため、平皿のように隙間なくペタンと重ねることはできません。しかし、少しずらして重ねた姿すら美しく、今では食器棚の特等席で「見せる収納」として楽しんでいます。繊細なルックスに反して、日常のハードな使用に耐えうる実用性が、波佐見焼ならではの大きな魅力です。
伝統あるモチーフとユニークな造形美、そして現代の暮らしを支える利便性。長く愛用するほどに、これらが奇跡的なバランスで調和していることに気づかされます。ただ料理を盛るだけでなく、器の底にいる閑人たちと目が合うたびに心が躍る楽しさを教えてくれる逸品です。特別なお手入れに気を揉むことなく、ハレの日のごちそうから、忙しい日の普段の食卓まで。これからもずっと、あなたの生活を豊かに、そして微笑ましく彩り続けてくれるはずです。
こんな方におすすめ
- 毎日の食卓に、ちょっとした遊び心と料亭のような非日常感を演出したい方
- 天ぷらやお造りなど、いつもの和食を立体的で美しく盛り付けたい方
- 「鳥獣戯画」の伝統的な意匠や、職人の細密な手仕事に魅力を感じる方
- 芸術的なデザインの器でありながら、食洗機や電子レンジで気兼ねなく日常使いしたい方

