熨斗の種類と書き方、「表書き」と「名入れ」で迷わないために
-結婚祝い・出産祝い・内祝い・新居祝い・快気祝いなど-
贈り物に添える熨斗(のし)は、祝福や感謝の気持ちを“目に見える形”で伝える日本ならではの美しいマナーです。とはいえ、
- 「蝶結びと結び切り、どちらを選べばいい?」
- 「熨斗の表書きって何?」
- 「結婚祝いや出産祝いの場合の名入れは?」
と迷われる方は少なくありません。
陶磁器セレクトショップ"Studio1156(スタジオイイコロ)"では、実店舗とオンラインショップ、どちらも熨斗(のし)のご用意も承っております。親しいご友人様への贈り物であっても、ご結婚祝いや新居祝いなどの特別なシーンでは、ラッピングよりも少し形式ばった形で贈りたいというご要望を多くいただいております。
ただ、いざ熨斗を選ぶとなると、「何を書けばいいのか分からない」というお声もたくさん頂戴します。
そこでこのページでは、
- 熨斗の種類
- 「表書き」と「名入れ」とは
- 「表書き」の書き方について
- 「表書き」の具体例一覧
- 「名入れ」の注意点
- 内祝い別・熨斗の種類早見表
を、画像付きでわかりやすくご紹介させていただきます。
熨斗の種類
熨斗の種類は大きく2つ。熨斗掛け紙の水引の結び方には、主に以下の2種類があります。
1. 結び切り(ほどけない結び)
見分け方のポイント
「結び切り」は、繰り返したくない特別な行事に用いられます。たとえば、ご結婚祝いや快気祝いなど、“一度きりであってほしいお祝いごと”に適しています。
2. 蝶結び(リボン結び)
見分け方のポイント
それ以外の“何度あっても良いお祝い”、たとえば出産祝いや入学祝いなどには「蝶結び」を使います。
「表書き」と「名入れ」とは
熨斗には、大きく分けて2つの記載欄があります。
それが「表書き」と「名入れ」です。
-
表書き:熨斗の上部に書く「目的(お祝いの種類)」
-
名入れ:熨斗の下部に書く「贈り主のお名前」
ここで少し余談ですが、実は「熨斗(のし)」という言葉は、本来はのし紙の右上にある細長い六角形の飾り部分だけを指すものでした。しかし時代とともに、のし紙全体をまとめて「熨斗」と呼ぶことが一般的になり、当店でもその慣習に倣って、のし紙そのものを「熨斗」としてご案内しています。
「表書き」の書き方について
ご結婚祝いの場合、定番の表書きは「御結婚御祝」などですが、当店では「ご結婚おめでとう」「お幸せに」といったカジュアルなフリーメッセージも承っております。形式も大切ですが、「贈る気持ち」が一番大切だと考えています。
「表書き」の具体例一覧
「結び切り」(繰り返さない祝いごと)
- 結婚祝い:寿/御結婚御祝
- 結婚内祝い:寿/内祝/御礼
- 快気祝い(退院時):快気祝/御見舞御礼
- 快気内祝い(見舞返し):快気祝/内祝
- お見舞い:御見舞
「蝶結び」(何度あっても良い祝いごと)
- 出産祝い:御祝
- 出産内祝い:出産内祝/内祝
- 長寿祝い(還暦・古希など):還暦御祝/古希御祝など
- 長寿内祝い:還暦内祝/古希内祝
- 新築祝い:御新築御祝/御祝
- 新築内祝い:新築内祝/内祝
- 引越し祝い:御祝/御餞別
- 引越し内祝い:引越内祝/内祝
- 入学・卒業祝い:御入学御祝/御卒業御祝
- 入学・卒業内祝い:入学内祝/卒業内祝
- 開店祝い:開店御祝/御祝
- 開店内祝い:開店内祝/内祝
- 御中元:御中元
- 御歳暮:御歳暮
- 御礼(一般):御礼
「結び切り」※黒白(弔事・仏事)
- 災害見舞い:御見舞
- 香典返し(満中陰志):志/満中陰志
- 法事引出物:志/粗供養
「名入れ」の注意点
名入れに関しては、「受け取る方のお名前を書くのでは?」と迷われるお客様も多くいらっしゃいます。しかし、名入れには"贈る側"、つまりお客様ご自身のお名前を記入します。結婚式のご祝儀袋と同じ要領ですね。
フルネームや名字に限らず、下のお名前だけやニックネームでも問題ございません。お客様らしさを大切にしていただければと思います。
内祝い別・熨斗の種類早見表
「結び切り」(繰り返さない祝いごと)
- 結婚内祝い
- 快気内祝い
「蝶結び」(何度あっても良い祝いごと)
- 出産内祝い
- 入学・進学内祝い
- 新築内祝い
- 引越し内祝い
- 初節句内祝い
- 七五三内祝い
- 成人内祝い
- 長寿祝いの内祝い
- 昇進・栄転内祝い
- お宮参り内祝い
まとめ
熨斗は少し難しく感じるかもしれませんが、「気持ちを形にするツール」として、ぜひ気軽にご活用ください。今回の内容が、今後の贈り物選びの参考になれば幸いです。
陶磁器セレクトショップ“Studio1156(スタジオイイコロ)”は、福岡市中央区春吉に実店舗を構え、オンラインショップも運営しています。お祝いの贈り物をお探しの際は、ぜひ一度のぞいてみてください。