tonbai-bei

「トンバイ」とは登り窯を築く際に使われた耐火レンガのことです。役目を終えたトンバイの破片を集め、土で固めて作った塀を「トンバイ塀」と呼びます。泉山の大公孫樹(おおいちょう)付近から、大樽の有田陶磁美術館までの裏通りに多く見られ、有田の街並みを彩る観光名所のひとつとなっています。

トンバイを一つひとつ見てみると、色も模様もすべて異なり、まるでアートのようです。これは窯の中で飛び散った釉薬が付着したもので、長年の焼成によって様々な釉薬が折り重なり、トンバイ自体がガラス質化して光沢を帯びたり、形が変化したりしているためです。

トンバイ塀を訪れた際は、ぜひ塀全体だけでなく、トンバイの一つひとつにも目を向け、そのやきものならではの深みを感じてみてください。

所在地:佐賀県西松浦郡有田町上幸平8